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上質な暮らしのかけがえのない時間
だから料理が楽しくてたまらない

枝元なほみさん

鍋のなかに広がるワンダーランド


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鍋の中に世界を見る
 キッチンで鍋の中をのぞいていると、社会や世界やそこに生きている人が見えてくると枝元さんはいいます。

 「鍋の中からどんどんいろんなことが広がっていくのね。食べる人の顔を思い浮かべたりするし、普通におうちで料理を作る人と料理を通して繋がっていける。ほうれん草の茹で上がりの色によって農薬のことを考えてみたりするし、畑で作ってくれる人のことを考えるのもおもしろい。世界の中にどんな食文化があるのかを考えるのもおもしろいわ」

 また、「食」のこんな視点を忘れてはいけないといいます。

 「食は、天変地異や植物原料のことなどいろんな問題といつも隣り合わせ。今、日本の食物自給率って40%しかないんです。中国もこんなに早く輸入国になるとは誰も思っていなかったでしょ。皆、『だいじょうぶだよ、中国は広いんだから』って……、そんなわけないのにね。
 以前、イラン・イラク戦争後のイラクでボランティアを行なっていたアラブ料理の先生に『イラクの人って何を食べているんですか?』と尋ねたことがありました。すると、『食べられない人もいて、飢え死にする人もいます』と・・・。食はいろんな国の社会的な状況に結びついているのだと考えさせられました」

 料理家の仕事は、時代のニーズや流行のライフスタイルに合わせて食を提案していくこと。料理のトレンドやテクニックや「おいしい、まずい」が大切なキーワードになってきます。でも、それだけではない、もっと広い視点をもっていたいと枝元さん。

 そんな広い視点があるからこそ、目の前の食材ひとつに深い愛情を注ぐ枝元さんは、これからも料理を通して人びとを幸せにし続けていくでしょう。
農家のお母さんたちと枝元さん

農家のお母さんたちと。野菜や果物の産地を目指して各地を飛びまわる枝元さんのもとには、採れたての食材が送られてくることも


枝元さんのリフレッシュタイム 休日は2匹の愛猫と遊んだり、近くをドライブしたりするのが枝元さんのリフレッシュタイム

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